二次使用料とは?
ざっくり言うと「別の使い方をするときの追加料金」

ざっくり一言二次使用料とは、コンテンツを最初の目的とは別の形で使う(=二次利用する)ときに、主にコンテンツ制作者が権利者へ払うお金のことです。制作したコンテンツを配信する、DVDにする、他社に販売する。そのたびに「じゃあ、その追加分も払ってね」が発生するもの。現場では「二次利用料」と呼ぶことも。
コンテンツを 二次利用する 配信・DVD・番販・グッズ 二次使用料 (対価・使用料・印税) 出演者・実演家事務所 / aRma(集中処理) 原作・脚本など著作者・出版社と個別に 音楽の著作権JASRAC / NexTone 音源(原盤)レコード会社など
二次利用の対価は、権利の種類ごとに「別の相手」に払う

※お断り※
このページは、権利処理に馴染みのない方に「だいたいこういうこと」を掴んでいただくため、私の個人的な解釈を記したものです。厳密な説明から少しずれますので、ご了承くださいませ!

例え話: 借りた家で、パーティーを開きたくなったら

「権利処理とは」のページで、コンテンツを家に例えました。最初の公開(放送や上映など)のために家を借りて、家賃(最初の出演料や原作料)を払っている。ここがスタートです。

で、その家で「配信」というパーティーを開きたくなった。「DVD」という商売もしたくなった。
でもそれ、借りたときの約束には入ってない使い方ですよね。だから、その分の追加家賃を払う。これが二次使用料です。

しかも、家の持ち主は1人じゃありません。土地・建物・家具(=原作・映像・出演者や楽曲)、それぞれの持ち主に、それぞれ払います。「1人に払えば終わり」にならないのが、ややこしいところです。

で、誰に払うの? 相手は1人じゃありません

ここが一番ややこしいところ。払う相手は、権利の種類ごとに別々です。

音楽の権利のコラムで「1曲だけでも、払う相手は2系統(作詞・作曲/音源)いる」と書きました。コンテンツ全体で見ると、それが4系統に増える、というわけです。

いくら払うの? 決め方は2パターン

  1. 固定額 — 「配信1年につき○円」のように、使う範囲と期間に対して決まった額を払う
  2. 料率(レベニューシェア) — 「売上の○%」のように、二次利用で得た売上に応じて払う。いわゆる印税方式です

シンプルに見えますよね。でも料率方式だと、だいたい次の3つで話がこじれます。

ポイントこれ、作品ごと・権利者ごとに全部違います。「うちは一律○%です」と言えない。だから権利処理は「あの人しか分からない」状態になりやすいんです。

そもそも発生しないパターンもあります: 買い取り

最初の契約のときに、二次利用の分までまとめて払っておくやり方です。いわゆる「買い取り」。この場合、あとで配信してもDVDにしても、その相手への二次使用料は発生しません。

ちなみに「買い取り」は法律用語ではなく、現場の言い方です。権利ごと譲り受ける意味で使う人もいれば、まとめ払いで、決めた範囲を使わせてもらう意味で使う人もいます。同じ言葉でも中身が違うので、契約書の文言で確かめるのが確実です。

ラクに見えますが、気をつけたいのは「どこまで買い取ったか」です。配信は入っている? 海外は? 期間は無期限? 契約に書いていない使い方をするなら、その分は改めて相談になります。「買い取りだから何に使っても大丈夫」と思い込むのが、一番あぶないところです。

ポイント同じ作品の中でも、Aさんは買い取り、Bさんは料率、Cさんは固定額、と混ざるのが普通です。だからこそ「誰がどのパターンか」の一覧が必要になります。

現場あるある: 3つの落とし穴

  1. 最初の契約に、二次利用のことが書いてない出演や原作の契約が、最初の公開の分しか決めていない。「配信したい!」となってから、一人ずつ連絡して後追いで交渉することに。時間がたつほど連絡先も経緯も分からなくなって、「出したいのに出せない」作品が生まれます
  2. 売上報告は来るのに、計算できない配信プラットフォームから売上の報告は届く。でも「この作品の、この人に、何%を、どの売上から」が一覧になっていないので、毎回Excelを一から組み直し。締め前は残業、間違えたら信用問題です
  3. 前に決めた条件が、どこにも残ってない前回の配信で決めた条件が、当時の担当者のメールの中にしかない。次の二次利用で、またゼロから交渉です。「記録までが権利処理」と言われるのは、このためです

ちなみに: 法律の「二次使用料」は別モノです

著作権法の「商業用レコードの二次使用料」という言葉に出会うかもしれません。こちらは、市販のCDや配信音源を放送で流したときに、放送局が実演家・レコード製作者へ(指定団体を通じてまとめて)払う報酬のこと。音源から見ると「販売が一次、放送で使われるのが二次」なので、この名前になっています。

このページの話(コンテンツを二次利用したときに、出演者や原作者などへ払う対価)とは別のお金です。

関連する用語

このページに関するよくある質問

「買い取り」なら、本当に何も払わなくていいのですか?

買い取った範囲の中であれば、追加の支払いは発生しません。ただし「どこまで買い取ったか」は契約書の文言次第です。配信は含むが海外は含まない、期間は5年まで、といった限定があるのが普通で、範囲の外の使い方をするなら改めて相談になります。また、団体に権利を預けている出演者や作家の場合、本人と買い取りの約束をしても、団体への使用料が別に発生することがあります。

「二次使用料」と「二次利用料」は同じものですか?

現場では、ほぼ同じ意味で使われています。このページで扱っている「コンテンツを二次利用したときに権利者へ払う対価」を指すなら、どちらの言い方でも通じます。ただし「二次使用料」には著作権法上の別の意味(市販の音源を放送で使ったときに放送局が払う報酬)があるので、契約書や団体の資料を読むときは、どちらの意味かを確かめてください。

二次使用料は、誰が払うのですか?

そのコンテンツを二次利用する側です。多くの場合は、コンテンツを持っている放送局や制作会社、または配信事業者が、出演者・原作者・脚本家・音楽の権利者などへ払います。契約によっては、配信プラットフォームが権利者へ直接払う形もありますが、その場合も「誰が、誰に、何を原資に払うか」は契約で決めておく必要があります。

まとめ

ヨリトキでは、この「誰に・どの売上から・何%で・いつ払うか」を作品×権利者ごとの台帳にして、売上報告から支払明細・報告書までを業務委託で引き受けています。「毎回Excelを組み直してるんだよな…」という段階で大丈夫です。お気軽にご相談ください。

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参考ページ

2026年9月21日時点の情報です。制度や各団体の運用は変わることがあります。

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